朝日放送テレビ株式会社
“ Dropbox は、iPad のように機動性が高く、高解像度ディスプレイを搭載しながら容量は限定されている、タブレット型デバイスの特性を活かせるストレージだと言えます。”
使用製品
Dropbox
業界
メディア&エンターテイメント
規模
250-999人
場所
日本
抱えていた課題:制御できないコンシューマー向けデータ送信サービス の利用が課題に
関西を代表するテレビ局、朝日放送株式会社は、テレビやラジオ番組を放送しているだけでなく、近年ではインターネット配信も行っています。「アタック25」などの全国放送されているコンテンツも所有しており、「新婚さんいらっしゃい」は番組フォーマットを海外にも提供しています。
約 700 人の従業員が利用する情報共有基盤は、オンプレミスのグループウェアからクラウドサービスへ 2013 年に移行。その際に、企業ドメイン内でのみ情報共有が行えるよう、セキュリティポリシーを設定しています。一方で、社外と情報共有したいというニーズも増加した、と語るのは、清原千春氏(技術局情報システム部)です。
「通常はメール添付を利用していましたが、大きなサイズのファイルはデータ送信サービスを使うケースも発生。コンシューマー向けのサービスは、情報システム部門で利用を制御することができません。また、いつ、誰が、誰に、どのファイルを共有しているのか、トラッキングすることも困難です。」(清原氏)
ソリューション: 社外で活動する担当者の実用に耐えうるサービス として、Dropbox を採用
ファイルを社外で利用する方法はデータ送信だけではありません。番組を制作しているため、営業用パンフレットのように、朝日放送株式会社の営業職の社員は iPad などのタブレットに動画をコピーして持ち歩きます。タブレットは携帯に便利な一方で、容量に制限があるため、高解像度の動画は限られた数しかコピーしておけない、というデメリットもありました。
「iPad に動画を 10 本コピーしておいても、デバイスにない動画も紹介したいときがあります。情報を持ち出せないことで機会損失に繋がってはいけません。かと言って、管理のできないコンシューマー向けのサービスにコンテンツをアップロードするのも望ましくありません。そこで、ストリーミングと管理の行えるクラウド ストレージを検討することになりました。」(清原氏)
朝日放送テレビ株式会社では、取引先に訪問する担当者の実用に耐えるサービスを選定するために、クラウド ストレージを調査。大きなサイズのファイルの同期速度を確認したり、クラウドに保管した高解像度動画のストリーミングをテストしたりしました。複数の候補から採択されたのは、Dropbox です。
「検証を行ったうえで、社内のニーズにふさわしいクラウド ストレージが Dropbox だと確信しました。アップロードや同期が最も安定しており、速くて快適です。また、他のサービスで高解像度動画のストリーミングを行うと開始までに数分かかることもありましたが、Dropbox ではすぐに開始されます。選択型同期もあるため、容量を心配する必要もありません。iPad のように機動性が高く、高解像度ディスプレイを搭載しながら容量は限定されている、タブレット型デバイスの特性を活かせるストレージだと言えます。」(清原氏)
結果: 現場の自由を尊重しながら、認証とアクティビティの監視で堅実にコントロール
朝日放送株式会社では、高解像度動画を外出先で利用する営業職やデータ送信サービスを利用している社員を中心に希望者を募り、Dropbox のライセンスを配布。フォルダ感覚で使え、同期の速い Dropbox アプリ、ストリーミング性能の高いクラウド ストレージを提供することで、ユーザー満足度が向上しています。外部には、共有リンクやファイル リクエストを活用して、情報共有しています。
「リンクに公開期間とパスワードを設定できるので、安心して共有できます。相手が仮に Dropbox アカウントを所有していなくても、公開期間とパスワードを設定することで、セキュリティを確保できます。また、特定の外部ユーザーに対してファイルの提供をリクエストできるのもとても便利です。」(清原氏)
フォルダは、チームごとに事前に作成することはなく、個人やプロジェクトでの運用に委任しています。一方でセキュリティを考慮し、Google Authenticator による 2 段階認証でアカウントを管理。また、監査要求に応えられるよう、アクセスとアクティビティ ログの監視も行っており、現場の利便性を損なうことなく、管理も強化しています。
現在、情報システム部門で取り組んでいるのは、API の活用と語る、清原氏。社内申請システムにワークフローを組み込み、申請に Dropbox に保管されたファイルを添付する仕組みをパートナー企業とともに開発しています。
「定型業務を扱うシステムには、API が重要です。定型業務には決まったフローがあり、オペレーションで間違いが起こるのは人の手を介することが要因です。自動化を図ることでこのような問題を解決できますので、現在、API を活用した自動化に取り組んでいます。」(清原氏)
Dropbox 導入の主な効果
社外へのセキュアな情報共有を実現
現場の自由な活用による利便性と情報システム部門での制御を両立
API を活用した定型業務システムの自動化にも着手
"利用方法は現場の自由にしながら、2 段階認証とログの監視を行うことで、 利便性とコントロールを両立しています。"
清原 千春 氏 (技術局 情報システム部)