Dropbox で共同作業の効率化とコスト削減を実現した Digital Yalo
Digital Yalo は、小中規模の企業がオンラインで見込み客にアプローチできるよう支援するというビジョンのもとに設立された会社です。しかしビジネスをスタートさせた後、ファイル共有と共同作業のプロセスを改善する必要に迫られました。
14%
時間とリソースの節約効果
手段:すべてを 1 か所に集約
57%
ライセンス料金の節約効果
手段:Dropbox への移行
使用製品
Dropbox、Dropbox Sign
業界
プロフェッショナル サービス
規模
2~249 人
場所
ジョージア州アトランタ
「構造的な観点で言うと、Dropbox のおかげですべてを 1 か所に集約できるようになりました。同時に、クライアントと緊密に共同作業できるようになっています」
背景情報
完全なマイノリティ経営企業である Digital Yalo は、広告マーケティング キャンペーンやブランド戦略、ウェブ デザイン、開発などのサービスを網羅的に手がける広告代理店です。40 人強の社員は、問題解決担当者、カラリスト、傾聴の専門家、コーチ、農業従事者、音楽家で構成されており、映画やアート、音楽、スポーツからインスピレーションを得て人間のリアルな体験に落とし込むというアプローチで、企業のブランド向上に取り組んでいます。
課題:ファイルの保存方法が原因で効率性が低下
Digital Yalo の創業者で CEO のアーノルド・ハフマン氏と同社のチームは、会社の設立当初から、独自のアプローチでサービスを提供することにこだわり、成果物を確実かつ効率的に納品することを重視してきました。
事業の拡大と数社の小規模な合併買収を経て、この姿勢はますます重要になりましたが、組織の成長に伴い、効率性を重視することが難しくなっていきました。原因は、ファイルを保存および納品する方法が煩雑だったことにあります。
広告代理店である同社では、1 日のうちに動画を扱うこともあれば Word ドキュメントを扱うこともあります。
業務で扱うドキュメントや各種ファイルは、長年にわたりハフマン氏のパソコンに保存されており、この仕組みが作業を停滞させるようになったのです。社員が増え、そのすべてのドキュメントが同氏のパソコンに保存されるようになった結果でした。複数の社員が同じドキュメントに同時にアクセスするのは難しく、また情報はメールで共有していたため、重要な部分が見過ごされることもたびたびありました。
「会社の成長に合わせてテクノロジーを刷新し、その成長を支えられるようにする必要がありました。そこで Dropbox の出番になったというわけです」とハフマン氏は話します。
オペレーション担当 VP を務めるブランドン・ブラッドフォード氏が先頭に立ち、社員全員が他の誰かに依存せずに仕事をしながら、クライアントと共同作業できるプロセスの構築を進めることになりました。
「2 つの会社を買収するとなったとき、自分たちの業務の進め方とその 2 社のやり方をゼロから見直しました。Positive Results の力を借りて Dropbox を導入したことで、ドキュメントの保存や共同作業、共有といった作業が、ファイル サイズをまったく気にすることなく、ごく簡単に行えるようになりました」
アーノルド・ハフマン氏Digital Yalo 創設者兼 CEO解決策:プラットフォームのスムーズな移行
当時の Digital Yalo では、過去の合併によって共同作業の場が Dropbox、Box、Microsoft という複数のプラットフォームに分散していました。そこで共同作業環境を 1 つに集約してシンプルにしようと、同社はソリューションの販売代理店でテクノロジー パートナーである Positive Results に相談し、最適なソリューションの選定を手伝ってもらうことにしました。
Positive Results は、Google や Box、Dropbox など複数のツールのデモを実施。Digital Yalo がソリューションを選択するにあたって絶対に欠かせなかったのは、自社の業務において特に重要なワークフローを特定することでした。検討の結果、挙げられたのが次の 3 つの機能です。
1 つ目は、新入社員の入社手続きを行い、職務に必要な情報へのアクセス権限を付与する機能です。これは、IT 担当者の関与なしに実施できる必要があります。
2 つ目は、マーケティングと戦略策定の代理店として、クライアントと定期的に共同作業を行うための機能です。各クライアント用の非公開のデジタル ワークスペースを、簡単に設定、管理、導入する機能が不可欠でした。
そして最後が、ドキュメント ストレージ ソリューションを、すでに利用している他のアプリケーションと連携させるための機能です。この 3 つのビジネス要件を満たすソリューションとして、最も優れていたのが Dropbox でした。
「私たちは Dropbox を推薦しました。理由は、当社と緊密なパートナー関係にあり、プラットフォームの柔軟性が高く、そして当社のサービスなら、1 テラバイトのデータでも、日常業務を継続したまま 1 週間とかからずに Box から Dropbox に移行できるからです」と Positive Results のデニス・カイル CEO は話します。「私たちは、システム設計、実装、技術的な移行、オンボーディングの詳細な戦略策定と、エンド ユーザーおよび管理者のトレーニングをサポートしました」
また Dropbox のファイル構造システムは、Digital Yalo の全社員にとってなじみのあるものであり、新しいツールの習得にかかる時間は大幅に少なくて済んだそうです。
Dropbox では、複数のユーザーが同じドキュメントに同時にアクセスして編集できるので、メールで送られてくる断片的な編集リクエストをもとに新しいドキュメントを作成する作業が不要になりました。このため共同作業の効率が上がり、多くの時間を節約できています。
現在 Digital Yalo では、クライアントごとに専用の共有フォルダを用意し、その中に社員用のサブフォルダと、クライアントと共有するファイル用のサブフォルダを作成しています。関係者一人ひとりに異なる権限を割り当てることができるので、クライアントや担当サービス チームと安全に情報を共有できます。また、既存のワークフローの中で署名を収集するために Dropbox Sign も導入しており、チームの人数が増えても承認プロセスで停滞が起きないようにするための重要なステップとなっています。
さらに Digital Yalo では、Dropbox を Asana、Smartsheet、Zoho と連携させています。こうした連携の導入でも、Positive Results の手を借りています。
小規模な広告代理店 2 社(Ninja Multimedia と My Friend’s Nephew)を買収したときも、Digital Yalo は Positive Results に支援を求めました。移行によってチームの日常業務に支障が出ないようにするためです。両社は協力して膨大なデータの移行を進め、買収先企業を自社と一体化するために必要なすべてのデータを Dropbox に取り込みました。
結果:機動力がアップし生産性が向上
Box から Dropbox への移行によって、Digital Yalo は年間ライセンス料金を約 57 % 削減することに成功しました。また、プラットフォーム間を行き来したり更新されたドキュメントの断片を探したりする時間が減ったことで、リソースを 14 % 節約できたと見積もっています。
今後組織が成長を続けても、Dropbox があれば、クライアントのニーズに対応し続けるだけの効率性を維持できると Digital Yalo は自信を見せています。「状況は常に変化します」とハフマン氏。「私たちの仕事はそれに対応することです。Dropbox のようなツールがあれば、共同作業を通じてスピーディーに立ち回ることができます」
Digital Yalo にとっての成功の証は、究極的にはチームへのフィードバックです。Digital Yalo の社員は、Dropbox を活用することでワークフローを簡素化、円滑化し、かつてなかったほどスピーディーにクライアントの心をつかめるようになっています。
「Dropbox は、クライアントと足並みを揃えることのできる共同作業ツールの 1 つです」とハフマン氏は言います。「Dropbox を使えば、成果物やその変更を効果的かつ効率的に管理できるので、納期を短縮し、プロジェクトを短期間で成功に導くことができます」