共同作業のエコシステムが Westchester Publishing Services の成長、時間短縮、収益向上を実現
Westchester Publishing Services は、Dropbox を導入してクライアントとのさまざまなプロセス全体で共同作業とファイル管理を合理化し、運用効率と収益の大幅な拡大につなげています。
“ ファイルの共有やホスティングに関して、当社もクライアントもセキュリティに信頼を寄せています。さらに重要なポイントは、クライアントの知的財産である資料が安全に保たれることです。Dropbox の信頼性の高さに、クライアントも安心しています ”
使用製品
Dropbox API、DocSend、Dropbox Sign、Paper、Capture
業界
メディア & エンターテインメント
規模
2~249 人
場所
コネチカット州ダンベリー
背景情報
Westchester Publishing Services は、600 以上の出版社やコンテンツ プロバイダ向けに書籍の編集と植字を行い、電子書籍、XML、その他のデジタル成果物を作成しています。同社は、クライアントがファイルの送信とコラボレーションのために個別のプロセスやプラットフォームを多数使用していることに気付き、より優れた一連の技術ソリューションが必要だと判断しました。クライアントと効果的に連携して、高品質の出版ファイルをより速く、より手頃な価格で提供できるソリューションです。
課題:クライアントが多く、プロセスがバラバラ
成長を遂げる Westchester Publishing Services は、クライアント数の増加に伴い、深刻な課題に直面していました。それは、ファイル管理に関して、クライアントごとにプロセスとプラットフォームが異なるというものでした。この状況では、各クライアントをサポートするうえで、ファイルの送付状の作成など、ワークフローに応じてクライアントの対応が必要になる場面があったため、さらなる成長を妨げる可能性のある課題となっていました。既存のクライアントをサポートしながら成長を続けるため、同社はすべてを 1 か所に安全にまとめると同時に、あらゆるクライアントが使用しているシステムを問わずアクセス可能になる単一のソリューションを求めていました。
「より時代に合ったファイル交換の方法をクライアントに用意したいと考えました」と、Westchesterの最高売上責任者、タイラー・ケアリー氏は語ります。ケアリー氏のチームは、Box や Google Drive など複数のプラットフォームを検討しました。Dropbox がスピード、セキュリティ、ブランド認知度の点から最も優れていることがすぐにわかりました。「大手出版業者はすでに Dropbox を導入済みでした」とケアリー氏は語ります。「業界では当時から話題になっていたのです」
Westchester にとって取引の決め手となったのは、サービス レベルでした。「Dropbox の競合企業にもアプローチし、当社が多数のライセンスを必要としており、今回のソフトウェア経由で年間何千ものプロジェクトを実行することになると説明しました」とケアリー氏は振り返ります。「見積もりを取得するには、オンラインでショッピング カートにアクセスして必要事項を入力するよう指示されました。一方、Dropbox に話を持ちかけた時の反応は、協調的で期待に満ちたものでした。Dropbox のチームへの相談のしやすさとコンサルティングのレベルが、本格的な導入に踏み切るきっかけになりました。
「Dropbox は、クライアントの課題を解決するために随時プラットフォームを拡充しており、追加した新機能について 1 年を通じて定期的に連絡をしてくれます。まるで、Dropbox と当社の間にパートナーシップがあり、彼らが私たちの成功を願ってくれているかのようです」
解決策:安全なエコシステムをほぼ一夜にして実現
Westchester は当初、新規アカウントで試験運用するために Dropbox Business をセールス チームに導入しましたが、疑問は残りました。この試みに対してクライアントはどう反応するだろうか?クライアントに Dropbox にファイルをドロップするように依頼するのは、あまりにも負担が大きいだろうか?「Dropbox をこれまで使用したことのない人のために、手順を記載したテンプレート メールを設定しました」とケアリー氏は言います。「これは大変効果的でした。」そこから、社内全員分のライセンスの購入とフリーランサーへの Dropbox の導入まで、あっという間に進みました。ほぼ一夜にしてすべての準備が整ったのです。
その他のクライアント システムですでに API を使用していたため、バージョン管理機能の付いた API を基に、Dropbox をハブとしたクライアント ポータルを再構築しました。「つまり、作家や出版社は Dropbox アカウントを持っていなくても、ファイルやプロジェクト資産をダウンロードできます」とケアリー氏は言います。
ケアリー氏は、ポータルのもう一つの利点として透明性を挙げています。「クライアントは自分の本がどこにあり、いつ戻ってくるのかを知りたいと考えています」、同氏はそう述べます。主要アカウントとの会話を通じて、Westchester は何が必要かを把握し、Dropbox と連携してスケーラブルなソリューションを構築しました。その結果、「スティッキネス」を生み出すとともに、それまで業界の一般的なプロセスとして多くの出版社に受け入れられていたソフト コストと時間の無駄をなくすことができるようになりました。
そこから、Westchester はさらに多くの Dropbox ツールを追加して、チームが利用できるようにしました。同社の制作ディレクターは、Westchester のクライアント ドキュメントのライブラリによって Dropbox Paper の価値にすぐに気付きました。そこで、そのライブラリを、相互にリンクして共有できる Paper ドキュメントに変換しました。これにより、組織内の知識の共有がさらに容易になり、アカウント担当として新たに加わったスタッフが、クライアントをサポートする既存のチームと同じ出発点から業務を開始できるようになりました。Westchester は、電子書籍変換のためのクライアントのオンボーディングを伴う大規模な流通パートナーとパートナーシップを締結した際、Dropbox Sign の機能によって、最小限の負担で数百ものアカウントを簡単に追加することができました。Dropbox DocSend が導入された際には、Westchester のマーケティング責任者は、セグメント化されたマーケティング キャンペーン内で共有された情報資産の有効性の追跡、リードによるエンゲージメントの追跡、セールス チームへの有益な情報の提供という面で同ツールが役立つことに気付きました。チームはこの情報を活用して、特定の課題を解決するための適切な情報が適切なタイミングで見込み客に提供されるようにすることで、販売サイクルの短縮を実現しました。さらに、Westchester は非同期コミュニケーションをサポートするために Dropbox Capture も採用しました。「トレーニングやドキュメントが必要になったら、Capture コンテンツを使用して作成されたさまざまな動画のライブラリを利用できます」とケアリー氏は言います。
Westchester は、米国、英国、インドにオフィスを構える、幅広い地域に分散した会社です。Dropbox を利用することで、これらのオフィス間でのコミュニケーションをシームレスかつ効率的に行えるようになり、より少ない労力でより多くの成果を達成することができます。「Dropbox によって組織化がうまくいきました。特に、教育部門や著者直販事業など、事業展開を拡大する際に役立ちました」とケアリー氏は述べます。「私たちは、多様性を考慮するツールとプロセスを活用した組織であると同時に、新規アカウントを導入する際のモデルとしての役割も果たしています。より速く、より優れた体験が実現します。」
結果:Dropbox が事業と収益の成長を牽引
Dropbox により、Westchester Publishing のほぼすべてのプロセスがシンプルになり、合理化され、会社の規模と収益が劇的に拡大しました。Dropbox Sign の導入から 1 年で、Westchester は 250 社のクライアントを獲得しました。「リストが大体 2 倍になりました」とケアリー氏は言います。Sign のおかげで、クライアントのオンボーディングに必要な時間が大幅に短縮され、2~3 日かかっていたのが約 20 分になりました。自動化されたこの新しい体験により、Westchester はこれらのアカウントへのアップセルを容易に行えるようになり、アカウントを大きな収益源へとすばやく成長させることができました。
また、Dropbox のおかげで、Westchester は参入の障壁が少ない、新たな収益を生むサービス分野への進出が容易になりました。最も大きな成功を収めたのは Westchester Education で、初年度にWestchester の収益の 5% を生み出し、直近の年には 30% の貢献を果たしました。同社は、Dropbox を使用して社内のチーム メンバーと共同でマーケティング資料を作成したり、外部のデザイナーと協力して国際教育会議用の人目を引くブース デザインを編み出したりしています。また、DocSend を使用して、見込み顧客にその地域向けのカタログや販売資料を提供し、Sign を使用して契約プロセスを完了しています。いずれの場合も、「Dropbox を利用していないサービスは 1 つもありません」とケアリー氏は言います。
この変化についてクライアントも満足しています。「皆が、Dropbox のツールを使うのを楽しんでいます。使っていることに気づかないくらいです」と Carey 氏は述べます。「ワークフローに溶け込んでいるのです。」また、ケアリー氏は、Dropbox について先入観を持っていたクライアントでさえ、Dropbox にはファイルの転送以上の意味があることに気付いているとも指摘します。アカウントが自社のエコシステムに対する潜在的なソリューションとして Dropbox を検討し始めるのはよくあることです。
Dropbox を利用しなかったら、Westchester Publishing Services はどうなっていたでしょうか?「正直言って、私たちがこれまで達成してきたような成長を遂げることはできなかったと思います」とケアリー氏は言います。「出版業界は、時として現状に甘んじます。変化を起こすのは難しいかもしれません。私は、常に適切な状況に適したツールを模索している Dropbox を評価しています。Dropbox なしでは、時代遅れのツールに不満を抱き、変化を求めている業界で、そのようなツールを使い続けることになっていたでしょう。パンデミック中に、自宅のインターネット接続から FTP サーバーにファイルをプッシュしたりプルしたりしていたら、おそらく私たちは廃業していたでしょう。ですから、パンデミックのずっと前から私たちのリーダーが先見の明を持っていて、クライアントとより効率的に連携する方法を取り入れ始めていたのは幸運でした。」
非常に多くのクライアントがさまざまなプロセスを使用しているため、Westchester は柔軟性を必要としていました。Dropbox はまさにそれを提供するものであり、クライアントは他の場所からファイルを取得し、それを Dropbox 環境に取り込み、効率的に作業することが可能になりました。「適切なツールを導入することは、単に啓蒙することではありません」とケアリー氏は言います。「ソリューションを提供し、それがいかに生活を便利にするかを示し、便乗するよう他の人を誘うことです。」Westchester はテクノロジーの最先端に位置する企業ではありませんが、行動について計画的であり、Dropbox を導入することで成長の可能性がいくらでももたらされます。
「Dropbox は、テクノロジーがもたらす効果についてクライアントと適切な話し合いを行ううえで重要なパートナーでした。その後、私たちの特定の業界に合わせてカスタマイズしました。」
タイラー・ケアリー氏Westchester Publishing Services 最高収益責任者